学生広報部レポート/ゆっくり、大きなスイングを!講義ゴルフ

こんにちは、学生広報部の佐藤です。
みなさんはゴルフに馴染みはありますか?

ゴルフをよく耳にする機会はあっても、経験のある方は少ないんじゃないでしょうか。
そんなゴルフですが、嘉悦大学では講義として習うことができるんです。
本記事では、スポーツを専攻されている平田貴先生による2023年秋学期全14回の講義ゴルフを、履修した私がお届けします。

ガイダンスと諸注意

講義ゴルフの初回から3回はスポーツ講義の特徴やゴルフの諸注意、ゴルフとはどういうものかの説明を教室にて受けました。嘉悦の学生のみなさんはご存知のとおり、嘉悦大学の隣には小金井カントリー倶楽部というゴルフ場があります。ゴルフをよく知らない私はてっきりそちらでプレイするものと思っていましたが、なかなか敷居が高いらしく、実際のプレイはグラウンドや学内に作られたGOLFコースを用いました。ちなみにお隣のゴルフ倶楽部は、バブル期において会員料金が数億円にものぼったそうで、現在も国内屈指の会員料金とのことです。すごい世界ですね。

この座学の3回では、スポーツ講義は1単位しか出ない点、必要な準備物、講義全体の計画といった必要事項のほか、プロテストに合格したOBのお話など、平田先生による興味深い過去話も聞くことができました。

持ち物、用意するもの

ルールブックとゴルフグローブを各自用意
グローブは右利きの人は基本左手にのみはめます

場所はグラウンドへ 「フルショット、アプローチショット」

4回目の講義からは、新調したグローブをはめ、教室からグラウンドへ場所を移します。
6名の履修者のほとんどがゴルフ未経験であったため、正しいスイングの理論やグリップ、アドレスを体で覚えていきます。このアドレスとは、ゴルフボールを打つ前にゴルフクラブを持って構える基本的な動作全般のことを指します。ボールは飛びすぎないようにゴムボールを用いました。

フルショット練習

まずはホールの一打目で距離を稼ぐフルショットを、7番アイアンというクラブで実践しました。足を肩幅に背筋を伸ばし、両腕で三角形を作りながらバックスイングをし、インパクト。なのですが、これがなかなか当たらない。始めのうちはほとんどが空振りでした。たまに当たってもふわ~と変な方向に行ってしまいます。
先生がすぽーんと気持ちのいいお手本ショットを見せてくれるのですが、どうしても自身のショットと比べてしまい、フルショット練習では終始じれったい気持ちでした。

アプローチ練習

フルショット練習をほどほどに重ね、お次はサンドウェッジというクラブを用いてアプローチショットを実践します。アプローチはざっくりいうと中近距離を狙うショットです。フルショットとは異なり、傘をひっくり返したようなターゲットを狙います。両足をそろえてひざを曲げ、振り子の要領で打つためフルショットとは違った力加減が必要になります。ターゲットまでフワッとした放物線を描くショットが理想になりますが、その軌道を狙いすぎるとかえって力んで上手く飛ばなくなるというカラクリに苦戦しました。

コースを回る

フルショット、アプローチショットを一通り学び、講義は実戦形式のフェーズに移ります。アプローチのターゲットでお気づきの方もいるかもしれませんが、具体的にはターゲットバードゴルフというNewスポーツをプレイします。こちらはゴルフをコンパクトにしたスポーツとなっており、使用するボールも羽根のついたシャトルに近いものを用います。飛距離が抑制されますが、その代わり狭く短いコースながらもフルショットの醍醐味を味わうことができ、競技経験者は10万人ほどいるそうです。確かに経験した身からすると一般的なゴルフよりも敷居が低いように感じました。

そんなコンパクトなゴルフですが、私たちは嘉悦大学の学内をぐるりと1周するように作られた9ホールを7番アイアンとサンドウェッジ合わせて2本のクラブを携えて回りました。基本的にゲームは平田先生vs3人1組のベストボール方式でスコアを競っていきます。簡単に説明しますと3人がそれぞれ打ち、その中で1番ターゲットに近いボールをスコアに反映させるというものです。ゴルフは個人競技の側面が強いですが、このルールでは自分がミスした際に他の人に託す形になるので、このルールのおかげでドキドキハラハラと一喜一憂することが出来ました。

黄色の線がコース

平田先生お手製のゴルフコースはグラウンドの平坦なものから急勾配、通路を飛び越えるコースなど、どれもバリエーションに富んでいます。このような地形を活かしたゴルフはリンクスと呼ぶそうです。本記事では9ホールの中からかいつまんで紹介します。

4番ホール Par4 20ヤード

実際のゴルフ解説みたいにしてみました(笑)
少し注釈しますとPar4は4打が規定打数という意味です。ゴルフはスコアを競っていくので、4番ホールの打つ回数は4以下を目指そうということになります。それぞれ名称も決まっており規定打数(パー)よりも1打多く打つと「ボギー」、2打多く打つと「ダブルボギー」、3打多く打つと「トリプルボギー」と呼ばれます。反対にパーよりも1打少ない打数で上がれば「バーディ」、2打少ない打数で上がれば「イーグル」、3打少ない打数で上がれば「アルバトロス」となります。なんだかカッコいいですね。20ヤードについても1ヤードが91.44センチメートルなので、約20メートルと捉えてください。要は雰囲気です。

解説もそこそこに紹介へ移ります。
4番ホールは大学駐輪場の後方に位置するコースです。その特徴はなんといっても急勾配。少し分かりづらいですが、写真の奥にみえるカラーコーンからスタートして手前のターゲットを目指すため、プレイのほとんど坂になります。加えて地面が土や落ち葉なため、堅くて平行な地面が恋しくなるという。憶測ですが、この4番ホールがゴルフにおけるバンカーをちょっぴり体験させてくれたのかなと思いました。

4番ホール

5番ホール Par4 26ヤード

大学正門からすぐの花壇の横からスタートするコース。コンクリートの斜面を下りながら、

やや小高いターゲットを目指します。個人的にこのコースはターゲットまでの攻略要素が特徴かと思います。これまでの1~4番ホールはスタートからターゲットまで1直線に目指すことが主でしたが、このコースでは大胆に目指すか慎重に目指すかのルートが存在するんです。状況により攻めた方が良いのでは、ここからはサンドウェッジに切り替えるべきではなどなど、時折相談しながらコースを攻略しました。

ゴルフはマナーとエチケットのスポーツとも呼ばれています。相談に夢中になるばかりにプレイが遅れ、別のチームを待たせてはいけないことも実際のゴルフ場では大事になるそうです。自分たちだけではなく、周りにも気遣ったプレイが大事ということですね。そうしたマナーやエチケットもゲームを通じて教わりました。

5番ホール

8番ホール Par4 27ヤード

大学奥のE棟への道を横断するヨット横のコース。平田先生曰く1番の難易度を誇ります。その理由は放物線を描くショットが要求されるからです。上の写真の矢印のように屋根の部分を越えなければターゲット付近にたどりつけない造りになっています。このギミックが初心者の私たちには大きな壁として立ちふさがりました。弾道が低すぎて茂みにめり込んだり、高く飛んでも屋根に乗ったりなどなど。けれど何度目かのトライで超えられたときは、たとえ他の人のショットでも自分事のように嬉しかったりして、1番難しいけれど1番やりがいのあるコースだったかもしれません。これは私事ですがゲーム最終回で初めて通路越えを果たしまして、ゴルフ講義の悔いはないなとか思っちゃいました(笑)

8番ホール

最終、実技テスト

ゴルフ講義の最後は、年明け1発目の実技テストで締めくくられました。テストはグラウンドで行われ、フルショットとアプローチショットで評価されます。名目上テストではありますが、限られた時間の中で各々が打っていく方式で進んでいきました。正月をはさむため、体がなまってるかと思いきや、個人的にフルショットでは綺麗な放物線を描くショットを連発。横のみんなもポンポンと打っている印象でした。思い返せば、始めた当初はまともにボールに当たらなかったので、感慨深いような気がしなくもありません(笑)。アプローチに関して私は可もなく不可もなくでしたが、フルショットのまっすぐな気持ちよさを残してテストを終えることができました。

最終テスト

終わりに

私は以前何かの本で読んだ、「大学は知らない世界のエントランス」という言葉が印象に残っているのですが、そういう意味でも講義ゴルフは、ゴルフという世界の一端を楽しみながら垣間見ることが出来ました。そして講義をきっかけにゴルフの練習場に赴いてみたり、ゴルフがメインのアニメを見たり、講義を通して日々の楽しみの受け皿が広がった気がします。講義を担当してくださった平田先生ありがとうございました。ゆっくり大きく、というスイングの教えは忘れません。ここまでお読みくださった高校生や大学生のみなさん、講義ゴルフを通して知らない世界を覗いてみるのはいかがでしょう。

文責:学生広報部 佐藤玲央(経営経済学部4年)

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