大学院博士前期課程
カリキュラムと特色
経営経済に関連する広範囲な科目を中心とした編成
設置科目は、受講者の多様なニーズに応えうるよう多岐にわたっています。
具体的には、現在直面している経営環境に適応すべく、事業の中核機能となるマーケティングや経営戦略、そして社会的な要請を受けての政策(公共経営)など、経営経済に関する科目が広範囲に用意されています。
ナレッジ系科目とワークショップ系科目
ナレッジ系
下記の4領域で構成されます。既存の学問成果だけでなく、企業や地域などの現場で発生している事実や知識を「実践知」として重視することにより、新たな学術的発見の基盤を醸成します。
基盤領域 | マネジメント、政策・税務・会計、情報の各領域の基盤的な科目によって構成されています。 |
マネジメント領域 | 戦略とは何か、戦略はいかにあるべきかなど、営利・非営利を問わず、組織経営の効果的運営および激変する経営環境への適応を研究する科目群です。 |
政策・税務・会計領域 | 経営組織が効果的に計画・実行する必要のある政策および税務・会計に関する科目群です。 |
情報領域 | 高度情報化社会の中で、経営組織に求められる社会情報の基底技術に関する科目群です。 |
ワークショップ系
事例研究・フィールドワークなどにより、受講者自身に直接「実践知」を発見・吸収する機会を与え、革新的な学術成果を生み出す能力を養います。
研究指導 | 修士論文または特定課題研究成果の完成を目的とする科目です。(※) |
プロジェクト | 様々な専門的知識を融合させて、企業や地域コミュニティなどが直面している課題について実際に解決アイデアを立案・提案する科目です。 |
特殊講義(ライブケース) | 企業経営者をはじめとする現場からの生の声に触れることを通じて、実践知を取り入れる科目です。 |
教育目標・主な研究分野
教育目標
経済・経営の活性化への寄与を目的として、主にマネジメント(経営管理)分野で、実践知に根ざす学術研究能力を持つ人材の育成を目指します。特に、既存の学問成果を踏まえつつ、経済・経営の革新という問題意識に立って、実践知、すなわち経営などの実際の現場から発生している新たな事実や知を取り入れた教育を行い、学問の革新を図ります。
主な研究分野
マーケティング戦略の研究、公共政策に関する研究、企業経営に対する専門サービス(税理・会計や先端的な情報技術)の研究、中小企業全般に関する研究など。
入学対象者
学部生をはじめ、企業従事者、企業後継者、企業支援業務従事者(コンサルタント、行政および公的機関職員、中小企業診断士、税理士、地域おこしのリーダー)、東アジアからの留学生など。
税理士試験の科目免除(税法科目・会計学科目)に対応
政策・税務・会計領域の研究指導教授のもと、税法または会計学に関わる研究の修士論文を作成し、国税審議会の承認を得れば、税理士試験科目の一部免除(税法科目であれば2科目、会計学科目であれば1科目)が受けられます。なお、その際には、税法科目・会計学科目のうち、いずれか1科目に合格していることが必要です。
博士前期課程 研究指導担当教員および開講科目一覧
研究指導担当教授一覧
区分 | 担当教授 | 研究指導の内容 | 学位・研究業績等 |
---|---|---|---|
マネジメント領域 | 劉 暢 | 産業政策と企業活動との関係が持続的な産業発展にどのように寄与するかを検討し、産業政策の研究分析に必要とされる総合能力を高める。 | こちらからご覧下さい |
遠藤 ひとみ | 経営学の基礎知識や代表的理論が、複雑化する現代社会の様々な経営的事象にどのように応用されているかを学び、またそれらの限界やあらたなる可能性に関して考察していく。研究指導では修士論文のテーマ設定や構成、問題意識、問題解明のための理論構築、論文の書き方などの研究指導を行う。 | こちらからご覧下さい | |
上原 聡 | マーケティング理論の獲得と同時に、理論の実際の経営における実践を体系的に学びながら、各自のマーケティング研究における問題意識を養い、主要テーマを探求することを目指していく。特に心理学的なアプローチおよび文化論的アプローチに重点をおきつつ、新たなマーケティング課題を検討することとなる。 | こちらからご覧下さい | |
政策・税務・会計 領域 |
田村 英好 | 税法に関する論文作成の基本と応用について指導する。なお、指導においては、必要に応じて、理論と実務の両面からのアプローチも取り入れる。 | こちらからご覧下さい |
真鍋 雅史 | 経済政策、財政政策、租税政策分野全般に関する文献サーベイを踏まえ、各自の関心分野で理論面あるいは実証面から分析を試み、政策的含意を導出することまでの指導を行う。 | こちらからご覧下さい | |
井上 行忠 | 財務会計における修士論文およびその他(リサーチペーパー等)の作成の指導を行う。具体的には、修士論文のテーマ設定や論文の構成方法、注や参考文献の表記などの形式面の諸規則、論文を作成するための基本的知識を修得するとともに、数多くの論文を読みこなし、自作の論文を作成するための知識を修得する。 | こちらからご覧下さい | |
高橋 洋一 | 税政策や公会計を含めた財政分野全般について、内外の文献整理方法、税理論・公会計・マクロ経済など学際的観点からの実務・理論・実証面での多角的アプローチ、各自の関心に応じた実際の政策に応用可能な政策インプリケーションまでを指導する。 | こちらからご覧下さい | |
情報領域 | 滑川 光裕 | 人工知能やビッグデータの技術を、より高度な情報系理論(ファジィ理論や遺伝的アルゴリズムなど)や機器(IoTやGPSなど)と組み合わせることにより現状把握(モデリング)を行い、将来予測(システムシミュレーション)を行うためのシステム構築について、研究と論文作成の指導を行う。 | こちらからご覧下さい |
開講科目一覧
科目区分 | 授業科目の名称 | 担当教員 | |
---|---|---|---|
ナレッジ系 | 基盤領域 | 中小企業論研究(中小企業の役割) 経営管理論(理論的基礎) 事業創造論(起業と企業家・イノベーション) 租税法研究(法人税法) 公共政策論(ミクロ経済学理論) 経営情報システム論 |
河上 高廣 遠藤 ひとみ 河上 高廣 田村 英好 真鍋 雅史 滑川 光裕 |
マネジメント領域 | 中小企業論研究(日本とアジアの中小企業) 経営戦略概論(理論の応用とグローバル展開) 事業承継・後継者論 Comparative studies on SMEs in the world 経営管理論(経営管理研究) 経営組織論研究(組織と戦略) 経営組織論研究(組織行動) マーケティング研究(消費者行動と企業の戦略) マーケティング研究(マーケティングとサイコロジー) 財務管理論研究(コーポレートファイナンス) 財務管理論研究(中小企業財務) 人事労務管理論研究(企業経営と人材マネジメント) 人事労務管理論研究(企業経営と人材開発) 事業創造論(ベンチャーファイナンス) アジア研究(アジアの社会・経済事情) アジア研究(アジアの工業化と経済協力) 地域経済論(地域政策) 産業政策(市場経済と産業政策) 産業政策(日中産業政策の比較) 戦略コンサルティング実践 |
河上 高廣 明山 健師 ※2022年度休講 ※2022年度休講 遠藤ひとみ ※2022年度休講 ※2022年度休講 上原 聡 上原 聡 徐 玉琴 徐 玉琴 丹羽 浩正 丹羽 浩正 ※2022年度休講 ※2022年度休講 ※2022年度休講 ※2022年度休講 劉 暢 劉 暢 山本 曜平、小宮 弘行 |
|
政策・税務・会計領域 | 財政論(国家と市場) 財政論(地方財政) 公共政策論(マクロ経済学理論) 経営法務研究(商法) 経営法務研究(会社法) 税務研究(国際課税政策) 租税論(租税政策) 租税法研究(所得税法) 税務政策論研究(所得税政策) 税務政策論研究(法人税政策) 財務会計論研究(財務諸表論) 財務会計論研究(財務諸表の理論的基礎) |
高橋 洋一 ※2022年度休講 真鍋 雅史 ※2022年度休講 ※2022年度休講 田村 英好 高橋 洋一 田村 英好 谷川 喜美江 谷川 喜美江 井上 行忠 井上 行忠 |
|
情報領域 | 情報経済学(情報社会の経済理論) 情報経済学(経済学的な実証分析) 社会システム概論 データマイニング特論 創造支援情報論 |
※2022年度休講 ※2022年度休講 滑川 光裕 木幡 敬史 木幡 敬史 |
|
ワークショップ系 | 河上 高廣、上原 聡、劉 暢、遠藤 ひとみ、田村 英好、真鍋 雅史、井上 行忠、高橋 洋一、滑川 光裕 | ||
プロジェクト | 上原 聡 | ||
特殊講義(ライブケース) | 河上 高廣 | ||
リテラシー養成演習 | 上原 聡 |
(2022年5月時点)