2年生の榎澤研究会では「日本の地域のPRを行う」というテーマのもと、地域の実態理解を深める取り組みを進めています。
10月9日(木)に実施された第2回授業では、YouTubeチャンネル「資産価値ZERO -限界ニュータウン探訪記-」を運営する吉川祐介氏をゲスト講師としてお招きし、「現代の商業的乱開発」についてご講演いただきました。
講演では、昭和から平成期にかけて積極的だった「不動産投資」が、その後のバブル崩壊や地価下落により失敗し、放置されている不動産が少なくない現状が示されました。さらに、現代においても区分ホテルやサブリースアパート、ソーラーパネルといった新しい投資商品が「乱開発の温床」となっている実態が語られ、学生たちは興味深く聞き入りました。
質疑応答の時間には、学生たちの関心の高さを示すように「不動産投資で成功するために重要なことは?」「ソーラーパネルも投資商品として個人に売っているのか?」「立地の選定基準は?」「なぜ今の職業に就こうと思ったのか?」など、多岐にわたる質問が吉川氏に投げかけられました。
今回の講演を通じて、学生たちは日本の各地方が抱える社会課題の遠因のひとつである不動産取引の問題点について理解を深め、今後の地域PR活動に活かす貴重な学びを得ることができました。
今日の講演を聞いて、「投資」と「投機」の違いについて改めて考えさせられました。特に、不動産投資が“商品化”することで地域の環境に悪い影響が出るという話が印象的でした。これからニュースなどを見るときも、誰が利益を得ているのかを意識して考えたいと思いました。
土地とそこでの経済効果なども含めた一連の行為が商品として販売されるものが投資物件というが、単なる土地の値上がりを推測するだけでなく、その物件が投資物件にふさわしいものなのか、判別が難しいため、現在殆ど利用されない土地などが多く残っている現状があることを初めて知りました。
空き地というのは知っていてもこういった要因を知れて嬉しいです。
空き地だらけの住宅地は土地が売れていないのではなく、投機のために土地だけ買っていることが分かりました。また、総じて不動産投資は株や投資信託のようにお金を出すだけで利益を得られるものではなく、実質的には事業運営と同じことが分かりました。
今回の講演を聞いて、投機が乱開発を生む例が幾つかあることを知ることができました。土地の売れ残りが発生することにより、様々な問題が生まれてくることを知ることができました。投資熱がさめる要因を知れたのは大きな学びになったと感じました。
貴重な講演をありがとうございました。
「資産価値ZERO -限界ニュータウン探訪記-」
チャンネル登録者数22.3万人(2025年10月現在)
高度成長期に開発された宅地やリゾートの課題などを、独自調査として各種資料や現地フィールドワークを基に発信
https://www.youtube.com/@urbansprawl-zero