皆さん、こんにちは! 学生広報部1年の落合結萌です。
今回の「わくわく!先生へのインタビュー!」では、1年春学期の必修科目である経営学入門を受け持っていただいた齊藤慎弥先生に取材を行いました。授業では淡々とわかりやすく授業を進めていく齊藤先生ですが、一方で学生たちと笑顔で会話する姿もよく見かけます。そんな齊藤先生の大学時代や趣味はどのようなものなのでしょうか? 色々なお話を伺ったので、ぜひご覧ください!
それでは、インタビューはじまります!
↑今回取材させていただく齊藤先生
齊藤先生:私は経営学の中でも経営戦略論を専門としています。企業がどうして同じ地域や特定の場所に集まるのか、ということを扱う「集積」が私の研究対象です。
落合:集積とは、具体的にどのようなことですか?
齊藤先生:例えば、自動車会社のトヨタの下請け会社は豊田市周辺に集まるとか、関東だと日立の関連会社が近くの地域に集まるとか、そういう風なことですね。あとは、去年ぐらいから興味を持って研究しているのが、ベンチャー企業と投資家の関係性についてです。その関係性が集積と同じ原理なのか、それとも違う原理なのか、ということを研究しています。
買ったことを忘れてもう一度買ってしまい2冊ずつあるのは研究者あるあるだそう…
齊藤先生:今は1年生の経営学入門と基礎ゼミ、あとは2年生以上のゼミ(研究会)を担当しています。それに加えてちょうど今年の後期から、初めて経営戦略論(2年次以降の選択科目)を担当することになっているので、自分の専門分野をやれるっていうのは少し楽しみかなと思っています。
落合:秋学期から新しく担当される授業があるんですね! ゼミ(研究会)ではどのような活動をしているんですか?
齊藤先生:学生には経営学に触れる経験をしてもらいたいので、まずは一冊の本を全員で読み合わせる「輪読」という形で勉強しています。誰が何章を読むか決めて、それぞれでレジュメ(資料)を作ってもらうことで、個人で考えたり皆で検討したりする時間を作っています。
落合:各々が担当の章について詳しく調べた後、ゼミで発表することで本一冊の内容が完成するんですね。
齊藤先生:他には、それぞれの興味関心にあったものを経営学や経済学の視点でどのように観察できるかな、ということをやっています。
齊藤先生:実は私はもともと経営学を勉強したいっていう気持ちはなかったんです。というのも、高校1年生くらいまでは医者になりたくて。でも、一緒の学年でかなり勉強のできる子がいて、どうしても勝てないな、と。そこから次に選んだのがマスコミだったので、文系のなかでも文学部志望だったんですけど、受験が思うようにいかず、たまたま入った大学の担当の先生が経営学の専門だったんですよね。
落合:その大学の先生に出会ったことが経営学の道へ進むきっかけになったんですね。そこから経営学について学んでいくなかで、どんなところに魅力を感じましたか?
齊藤先生:私の祖父が岩手で畳屋を営んでいたんですが、経営学を学ぶことで祖父の経営を「こういうふうなことをしていたんだ」「こんなことが起きていたんだ」という風にイメージできるようになったんですよね。大学で学ぶことは身近なところにちゃんと関連してるんだなって気づきを得たときに、勉強として面白いなと思いました。
齊藤先生:先ほどの話にもあったように、小学校の高学年から高校1年生くらいまでは一貫して医師になりたいと思っていました。自分が物心つく前に母方の祖父母が癌で亡くなっていて。そこから成長するにつれて、家族や親戚が病気になったときに治す立場になれないのかな?と思ったことが一番最初のきっかけです。
落合:身近な方々を亡くされた経験から、医師を志したんですね。
齊藤先生:高校以降は、マスコミ系から考古学など色んなところに興味関心が向いたのですが、高校3年生になる直前の春休みに東日本大震災が起こって。その時「将来、自分がどんな仕事をすべきなのかな?」ということを現実的に考えたとき、初めて教育関係というところに興味を持ち始めました。
落合:高校3年生の頃にはすでに「先生になろう」と考えていたんですか?
齊藤先生:そこまで具体的に思い描いていたわけではないのですが、漠然と「大学院に行ってみたい。勉強するならやっぱりもう一つ先をと思っていて、その先は先生だろうな」と思っていました。勉強するならやっぱりもう一個先までやりたいなという希望がなんとなくありましたね。
齊藤先生:特技というレベルではないんですが、野球はずっと好きで続けていて、今は嘉悦大で野球部の顧問をしています。
落合:野球以外にも好きなことはありますか?
齊藤先生:漫画をよく読みます。週刊誌はジャンプとマガジンを読んでいて、ここにある単行本だと17種類あります。
落合:研究室を見ると、先生の専門分野だけでなく趣味もよくわかりますね! 私も再放送で水曜どうでしょうを見ています(笑)
齊藤先生:本当にハマっている人たちからすると「全然だよ」と言われるかもしれないですけど、クラフトビールにハマっています。都内のお店を探して、ちょっと飲みに行くくらいです。
落合:そうなんですね!クラフトビールというのはどのようなビールなんですか?
齊藤先生:比較的小規模な会社が独自の醸造所で、自分たちの出したい味わいを追求して作ったビールです。香りにこだわったり、飲みやすさにこだわったり、それぞれの会社によって目的が違いますね。缶ビールや瓶ビールだとパッケージにこだわっているところもあるので、そういったのも面白いなと思います。
齊藤先生:大学では、勉強を頑張りました。大学院を受けようと思っていたので、ゼミの先生に色々な本や論文を与えてもらって、それを読むということを沢山するようになりました。
落合:学業以外で頑張ったことはありますか?
齊藤先生:勉強以外で頑張ったことといえばサークルですね。ソフトボールサークルに入っていて、大学周辺の地域リーグに2つ入っていたのでほぼ毎週試合がありました(笑) でも、部活ではなくサークルだったので、中高時代に比べれば自由な感じでできたのは楽しかったなと思いますね。
齊藤先生:高校生の時にとにかく勉強しなかったことです。特に数学と英語ですね。そのツケが大学院受験の時に回ってきたな、と今でも痛感しています。
落合:大学院への受験では、具体的にどのような試験があるんですか?
齊藤先生:専門の試験と英語の試験があるんですが、英語はTOEFLのスコア提出でした。TOEFLは四技能できないといけなくて、ライティングはできるんですけど、スピーキングが全くできなくて。今までやってきた受験英語とはやっぱり違うんだなというところは凄く思い知らされましたね。
齊藤先生:地元から離れた高校に進学してみたかったですね。地方は比較的狭い社会なので、若い頃から広い視野を持って世界を見られたらよかったな、と思います。
落合:たしかに、幅広い選択肢のある環境に身を置くのは大事ですね。大学時代に何かやりたかったことはありますか?
齊藤先生:それこそ専門分野と近いことになるんですけど、国内の産業を見る機会が作れたらば良かったかな、と思います。先ほど話した祖父の仕事とつながるのですが、畳は地域によって大きさが違ったりするので、そういった地方特有の文化とか、あるいはその地方だから発達してきたものづくりをもっと見ておきたかったです。
齊藤先生:興味関心が持てるようなことを見つけることが一番だと思います。それがあることで、大学に通ってる意味が見いだせるのかな、と思いますし、私自身もそうだったので。あとは、この大学は規模が小さいので、その規模の小ささをちゃんと生かした方が良いですね。せっかく学費を払って大学へ通っているので、先生に話しかけたりアポを取ったり、そういうことができれば望んだ学費の使い方ができてるんじゃないかなと思います。
今回の「わくわく!先生へのインタビュー!」では、齊藤先生にお話を伺いました。 実は齊藤先生、学生によくお菓子をくれるので、私の周りでは密かに「お母さんみたい」と言われています…(笑) HRC(学内アルバイト)での活動がある時には差し入れをくださることもあり、私も実際、取材時にチョコレートとお水をいただきました!
野球や漫画が好きな方はもちろん、経営について尋ねたいことがある方はぜひ、齊藤先生に話しかけてみてください。おすすめの漫画や経営について書かれたおもしろい本を教えてくれるはずです!
前回取材した増山先生と同様、齊藤先生もオープンキャンパスで模擬授業を担当することもあるため、気になった高校生の方々はぜひ講義を受けてみてはいかがでしょうか?
インタビューにご協力していただいた齊藤先生、この記事を読んでいただいた皆様、ありがとうございました!
次回の記事もお楽しみに。
文責:学生広報部 落合 結萌(経営経済学部1年)