学生広報部レポート/武漢長期留学参加者対談2! 二人がオンライン留学で成長したポイントとは?

学生広報部レポート/ 武漢長期留学参加者対談2! 二人がオンライン留学で成長したポイントとは? ~後編~   2021年秋学期の武漢大学オンライン長期留学に私、学生広報部編集者の和泉が参加しました!前編に引き続き、参加者の一人である幸田星次郎さんと私でこのオンライン長期留学を振り返ります。 前編ではオンライン留学の授業方法やメリット・デメリットを語りました。この後編ではオンライン留学を終えて感じたこと、成長したことをご紹介します。 前編はこちらから! https://www.kaetsu.ac.jp/news22-05-06-01.html

 

〈幸田星次郎さん〉 嘉悦大学4年生 ※取材当時の学年 (令和4年3月卒業) 写真は留学中も使用していたWeChat(中国版LINE)のアイコン。中国の行ってみたい場所は北京、上海、深圳、チベット自治区、、色々なところ。一IT会社へ就職したため、特に北京や深圳の街中での先端技術を見てみたい。   〈和泉真菜〉 嘉悦大学2年生 ※取材当時の学年(現在は大学3年生) 中国語歴は幸田さんと同じく1年次の中国語履修から。嘉悦大学が提携する武漢大学への編入学を目指して留学に参加。   この留学で得られたもの

和泉: この留学を通して感じたことは何ですか?

幸田: まずは日本の授業でやっていたスピーキングって本当に先生が丁寧に丁寧に教えてくれていたと感じた。自分の答えを自分なりに作って話すっていう経験がまず新鮮で良い経験だったし、あと自分は何がしたいとか何かを訴えるとか何事にしても中国語を話すしかないので、追い込まれて追い込まれたからこそ学ぶ力になったというか。 今思うのは、「これを乗り越えたんだな」っていう。1年ちょっとしか勉強していないのにこの日々を乗り越えたんだって自信になったし、ますます中国語を勉強して使えるようになりたいと思いましたね。思い切って何かやるのも悪くないね。和泉さんは?

和泉: まず毎日の授業で語彙が確実に増えてる! ってことに感動していました。1日10単語は覚えてるんじゃない!? というくらい充実していました。あとは成長が目に見えて感じることで「来年武漢大学へ編入したい! 現地に行って経験したい!」という想いがより強く固まってきましたね。そしてこの留学を経て、中国語の勉強の仕方もわかってきたり、中国語を学ぶ上で頼れる人ができたりしたことが大きいです。「間違いを恐れないで」って言ってくださる先生方は留学を終えた今でも質問や相談に乗ってくださいますし、わからないときにすぐ質問できる武漢大学の先生や世界中で一緒に中国語を学ぶ友達と、オンラインながらも関係を築くことができたことが本当に良かったと思っています。

幸田: 確かにいざとなれば、すぐこの先生を頼れるって支えになる。結構周りの環境って気になっちゃうじゃないですか。「間違えたらどうしよう」って。この留学のクラスではそういう環境にすらなかった。確かに自分も堂々と間違えていましたね。

和泉: ある先生がクラスのみんなに「あなた達は初心者なんだから間違えることは当たり前」って言ったことが私は印象的で。じゃあ私の間違いが私のためにもみんなのためにもなるんだったら自信なくても質問も発言もしよう、と思えるようになりました。よく周りの大人に「失敗は若いうちに経験しておけ」とか言われるけど、なかなか自分から失敗しにいく機会ってない。だけどこの留学で小さくても失敗する経験を重ねることができて一つ成長した気がします。

  この留学でできなかったこと

幸田: なんか日本の中国語の授業でやったと思うんですけど、最後の授業に中国語でスピーチとかあっても良かったんじゃないかな。自分で話してー、先生が評価してー、みたいなのがあっても面白かったんじゃないかな?とも。一つチャレンジとして。

和泉: それぞれの科目に中間テストと期末テストがあってその中にスピーキングのテストもありましたけど、テスト範囲があって先生の質問に答える形式が多かったですね。質問に対する自分の考えを話す機会はあっても自由にスピーチをする機会は確かにありませんでしたね。

幸田: あとはね、総合の授業で中国語の聞き取りにアニメや歌を使っていたこともありましたが、全体的に「キレイな発音」だけを聞かされてきたなって。もっとこうネイティブとネイティブの会話を聞いてみるような経験があっても面白かったかも。

和泉: 確かに。初級クラスでしたし、先生方も比較的ゆっくり話されていましたよね。日本にいながらの留学だったので今回日常的なネイティブスピーカーの速さを体感することがなかなかありませんでした。私は来年武漢大学に編入できたらその日常生活での速さが聞き取れるか不安ではありますね。

幸田: 自分はそういう機会がなかった分、ラジオを聞いていました。頻度はほぼ毎日かな。宿題とか作業中に聞いていました。「割と聞けるな」って思うところもあれば「ごちゃっとしてるな」と思うところもありました。

和泉: 私はYouTubeなどで中国のニュース番組を何度か見ていました。ニュースで出てくる単語は難しいこともあって、しかも多くは中国語字幕がついているので聞き取れなくて字幕に目が行ってしまっていました(笑)

幸田: あ、これは後悔していることなんですけど、留学後に春節(中国の旧正月)があって「春节快乐!(あけましておめでとう!)」をクラスのグループチャットで言い損ねました。言っておけばよかった。せっかくなので期間があいてもこれからもクラスメイトとコミュニケーション取りたいなとは思っています。

  学びと成長

幸田: 学びになったなぁ~っていうのはどうすれば自分が中国語を覚えられるだろう、上達するだろう、っていう手段を授業や宿題の中で見つけられたことかな。それこそ音読をするとか聞く、しゃべることがコミュニケーションとして大事なんだって気づけた。あと他のみんなはどれくらいできるだろう?ってところでお互いがチャットのコミュニケーションなどを通して知らない単語とか新しい発見があった。チャットでのやりとりや同じオンラインの授業を受けた中で、これは本当に素朴な、小さい学びなんだけど、「この地球上でつながっているんだな」って。あとは先生が、「失敗してもいいよー!」っていう雰囲気を作る感覚っていうのも大事だなって思った。自分がいざ後輩とか教える立場になった時に同じようにしてあげたいっていうのが間違いなくあるので、そういう姿を先に見れたことが学びになった。人としてね。

和泉: 日本では失敗に寛容でない雰囲気や失敗することが怖いと感じることがあるので、最初は間違えたくないから話せないこともありました。でも先生はちゃんと聞いてくれるしその人にあった言葉を選んで理解につなげてくれたので、学ぶ環境としてとても良かったと思いますね。

幸田: そうだね。あと成長したなぁって思うのは、自分の言葉で中国語を話してみる機会が与えられたことで、留学生やアルバイト先の人と中国語で話すことへチャレンジしようという勇気や自信が生まれたこと。あと規則正しい生活を送れたことへの自信(笑)

和泉: 朝9時から始まる授業は週に何度かありましたもんね! 毎日宿題があって、午前が授業の日も多いので私もルーティン化して規則正しい生活を送れました(笑)それと私の成長ポイントは発言力ですね。先生から当てられて答えるだけじゃなくて自分から手を挙げて発言することができたことです。大学入ってからオンライン授業が中心なのも影響するんですが、基本的に受け身型の授業が多いですよね。クラスが少人数だったこともあって、この留学で考えていることを自ら発言する勇気を出せるようになったことが特に成長した点です。

オンライン留学の幸田さんと和泉のクラス時間割。中国時間で記載されているため、1限の授業は日本時間9時から。   留学を終えて…

和泉: 留学が終わってから変化したことはありますか?

幸田: アルバイト先とかで中国人の留学生と接する機会があって、力試しに話してみたりすることが増えましたね。

和泉: 試した結果どうでしたか?

幸田: 結構違いました。やっぱりオンラインだと音質の問題があるので、対面になるとむしろ聞きやすいっていう現象で! 意外とリスニングはできました。しゃべるとなるとまだまだ発音や四声(中国語のアクセント)ができていなくて。難しいです。まだ研究していますね。ずっとず~っと!(笑)

和泉: 私も四声難しいです! 四声を忘れて棒読みしたり適当に読んだりして「あ、通じない…」みたいな。

幸田: 和泉さんも中国の方と交流する機会があるんですか?

和泉: 今は実際に中国人の方と交流する機会はなかなかないですが、この春休みにオンライン留学の時のフランス人のクラスメイトに私から声をかけてビデオ通話をしました。留学の授業では顔出しがなかったので、クラスメイトと顔を合わせるのは初めてで、「初めまして!」と言うか「久しぶり!」と言うか迷いました(笑)お互いに中国語初級者なので何度も聞き返したり翻訳アプリを使ったりもしましたが、中国語を中心に時には英語も使いながら文化交流しました。お互いの国のお菓子を紹介したりフランスのことを教えてもらって良い経験にりましたね。

幸田: 良いですね~! 自分も嘉悦の人や周りの大人の人に「若い時からいろんなことやっておいた方がいいよ~」って言われながら色々やってきて、武漢オンライン留学に参加した動機もそれなので。その行動力は伸びるよー。

中国語学習あるある?

幸田: 留学以降、漢字を見るとどうしても中国語読みを試みる(笑)

和泉: わかります! 私は日本人の名前や地名を見たときにパッと読めないと中国語読みが頭の中で出てきたりもします。

幸田: まだそういう癖が出るね。今年はちょうど北京五輪があったから場内のアナウンスに注目したり。

和泉: 開会式の選手団入場が面白かったです。授業では出てこないような各国の中国表記と読み方を知るきっかけになりました。あとクラスメイトの国が出てきたらちょっと嬉しくなったり中国だけじゃなくていろんな国を意識するようになりました。

最後に… コロナ禍の影響もあり、オンライン留学のクラスの人数は少なく、私たちのクラスの学生は8人でした。イギリス、フランス、ブルガリア、ロシア、パキスタン、ベトナム、とみんな違う多様な国のクラスメイトと中国語のレベルをアップさせたいという一つの目的に向かって進んだ経験はオンラインであってもなくても大きく成長できた機会でした。もちろん文化をより深く知り、語学力をあげるという面では現地に行きたかったという思いもありますが、パソコン一つで同じ目的を世界中の友達と共有できる経験はコロナ禍ならではの経験です。世界中に友達ができたことは中国語を学ぶモチベーションだけでなく、その友達の国や世界の情勢にも目が向くようになりました。コロナ禍では人とのつながりが薄れ、視野も狭くなったように感じます。この武漢大学オンライン留学プログラムを終えて、視野を広く持ち、学びを止めずにいきたいと強く思いました。  

文責:学生広報部 和泉 真菜(嘉悦大学 経営経済学部3年)

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