学生広報部レポート/高校生と地域活性アイデアを考える! 東京都立五日市高校との連携授業

学生広報部レポート/世の中の“面白い”を学問する現場から2 高校生と地域活性アイデアを考える! ~東京都立五日市高校との連携授業~   嘉悦大学では東京都立五日市高校と連携して模擬授業を行っています。今回の学生広報部レポートは、9月7日に嘉悦大学の木幡先生、岩月先生が全国高等学校ビジネスアイデア甲子園に応募する際の情報の伝え方をテーマに実施。木幡先生は講義内で説明を担当、岩月先生はスライドの操作を担当していました。その様子をレポートします。   今回の講義は、大きく2つのゴールがありました。1つは提案するビジネスアイデア内容を人に伝えるための方法を高校生に考えてもらうこと。もう1つは、提案を魅力的に見せるための手法を知ることです。   木幡先生(右) 岩月先生(左) 本講義では初めにテレビショッピングを例にして、人に情報を伝えるためのポイント(①大切なことは最初に伝える ②理由と根拠を提示することで説得力が増す)や商品を考えるためのマーケティングの基本フレームである4P分析(product:製品 price:価格 place:流通 promotion:販売促進)について高校生の皆さんへ先生から説明がありました。その後、4P分析を高校生がトライ。さらに情報を伝えるための秘訣として、「文章の構成は結論から言う」ことを実践。高校生の皆さんが各グループで考えた、地元の活性につながる商品アイデアの発表も行いました。 講義中、木幡先生の話をしっかりと聞き、メモを取っている人や、問いかけに即座に反応している人もいて、楽しそうに受けていました。また発表の際には、それぞれのアイデアに意見を言ったり、感想を言っていたりしていました。聴くときは静かに聞き、アイデアを考えるときはグループ内で意見を出し合って考えていて、とても授業に集中しているという印象でした。   取材を通して感じたこと   取材を介して授業を聴講して強く感じたのは、情報を伝えるための工夫の必要性でした。 人に情報を正確にしっかりと伝えるためには、文章の構成にも気を使わなくてはいけないし、何を言いたいのかすぐに分かってもらい、相手の興味をひくためには結論から述べることがとても重要であることを学びました。 それと、商品を考える時に4P分析を基にしていくと商品のターゲット層や、商品があることで未来をどのように変えていきたいかが明確に分かり商品開発にとって非常に大切なことだと感じました。   五日市高校の東濱先生、教えてください!   Q. 嘉悦大学との連携をした理由をお聞かせください A. 学科改編(商業科がなくなり、普通科のみ)にあたり、本校が変わっていく必要がありました。その改革をしていく時に、必要としているものは高校の学習内容よりも深く学べる機会でした。 あとは連携を実現できる地理的条件や大学の学習内容などを踏まえ、大学を絞っていきました。 その中で、嘉悦大学のパンフレットに目が留まり、特に、木幡先生の説明にあった岩月先生のゼミナールで行われていること、地元の特産品を使った商品開発や地元のアピール、宮城県気仙沼市で地元の魚の加工業者の人たちと連携して販売イベントを通しての復興支援などの活動に魅力を感じたからです。 https://www.kaetsu.ac.jp/news20-02-03-01.html   Q. 今回の講義であきる野市はどのような発展に繋がるのでしょうか A. コロナ禍の中で、都内で自然を楽しむために何時間もかけて、あきる野に人が集まってきています。そんな中で、あきる野で癒される人をさらに増やすためには、まず学校に通っている高校生や住んでいる人たちがあきる野の魅力を再発見し、人様に伝えることが発展に繋がると考えます。長いスパンではありますが、今回の講義でアイデアとして出たあきる野の特産品を使った商品を、今後、商品化出来れば面白いと思います。 また、今回高校生のパワーを学びました。大人には考えられない発想をして、自分が作ったアイデアを崩さないで突き通すので、そのパワーを伸ばして引っ張ってあげれば、いいアイデアになるのだなと思いました。高校生には若いというだけでブランド力とエネルギーがあるから、そのエネルギーを地域に役立ててほしいと思います。   Q. 今の高校生に望むことは何ですか? A. 大学の凄さを知ってもらいたいです。ビジネスアイデアという内容は、商業や経済の一部ですが、自分たちの知らないことがたくさん出てきます。そういったことを体験し、商業には高校で習うよりももっと奥深いこと感じて学んでほしいです。 また、高校の教員だけでは伝えきれないことがありますが、それを外部講師の講義を通じて知識や技術を身に付け、出来なかったことが出来るようになってほしいと考えています。   木幡先生(嘉悦大学)の感想   今回の講義は自分の学校がある地域の課題にどう向き合うかというテーマです。地方にとって、人口減少問題があります。大人が考えてみるとどうやって公共事業を生み出すとか、駅前再開発とか大きな話になりがちです。しかし、近年、地域が活性化していると注目されているケースにそのような大きな話は「うまくいっている事例」として出てきません。 地元の企業や地域の人々が工夫やアイデアを持ち寄って新しい小さな種を育てているそれが大きな花を咲かせているというというのが最近は多く、今回その一助となればと思っています。 その地域でしか味わえないもの、その地域だからこそ体験できること、で考えてみると、あきる野には大きな可能性があります。高校生だけではなく、地域の人々とこれからのあきる野の姿を考えてみると、新しい価値が生まれてくるのではないでしょうか。   いざアイデアを考えようと思っても、そう簡単に出てくるものではないので、まずは、アイデアを考えることは、楽しいことだと思ってもらえるように工夫しています。だから、否定する言葉は使わないようにしながら、もっと良いアイデアを引き出せるようにアドバイスしています。高校生の皆さんにとっても初めてチャレンジすることなので、戸惑いもあったと思いますが、だんだんと発言が増えてきて良かったと思います。  

文責:学生広報部 小林奈菜(嘉悦大学 経営経済学部1年)

 
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